canosa story Vol. 33 健康は、季節を味わい、器を愛でる食卓から ~ canosaが考える「整える」暮らし


現代において「健康に良い食事」を語るとき、私たちはついカロリーや栄養素といった、目に見える数値に意識を向けがちです。
もちろん、それらは大切な指標です。けれど日々の暮らしの中で感じる「健やかさ」は、理論だけでは語りきれない部分にも支えられているのではないでしょうか。

canosa
が大切にしているのは、「暮らしを整える」という、ごく基本的なことです。しかし基本的でありながら、便利さや忙しさによって、忘れ去られていることもあります。
巡る季節に目を向け、無理のない選択を重ねていく。健康は、その延長線上に静かに現れるものだと、canosaは考えています。

~旬をいただく、という自愛~
その時期に自然と出回る素材を選ぶこと。
厳しい冬を越えた山菜のほろ苦さや、太陽を浴びて育った夏野菜のみずみずしさ。旬の食材は、味わい深く、日々の食卓にも取り入れやすい存在です。献立は、旬の素材を主役に据えるだけで、過度に飾る必要はありません。

~道具が支える、シンプルな調理~
調理法は、できるだけシンプルに。
蒸す、という方法を選ぶ日が多くあります。竹蒸籠と陶器の蒸し器を料理に合わせて使い分け、油に頼らず、素材の風味や食感をそのまま楽しむ。手間をかけすぎないことも、続けるためには大切です。

蒸し料理に使う湯は、南部鉄器のやかんで沸かしたもの。
湯の立ち方や温度の落ち着き方が、調理の時間に一定のリズムをもたらしてくれます。その湯で蒸し上げ、食前に白湯を一杯いただく。こうした小さな所作が、食事全体を穏やかな時間へと整えてくれるように感じています。

~心が落ち着く、器の存在~
以前、canosaで滋賀県のとある工房のカップを購入されたお客様から、「この器で飲むと、いつもの飲み物が美味しく感じる」というお電話をいただいたことがありました。
器によって味そのものが変わるかどうかは人それぞれですが、手に取ったときの重さや口当たり、佇まいが、飲む時間を特別なものに変えることは確かにあります。

六古窯の器や沖縄のやちむんなど、人の手を経て生まれた器には、使うほどに馴染んでいく魅力があります。土の質感や釉薬の揺らぎは、料理を引き立てる背景となり、食卓全体を静かに整えてくれます。

~食べることは、整えること~
「健康」という言葉から、制限や我慢を思い浮かべる方もいるかもしれません。
けれど、選び抜いた道具と無理のない手間がある暮らしは、心と身体に余白と余裕をもたらします。その積み重ねが、結果として健やかさにつながっていくのだと思います。

調理も、盛り付けも、お茶を淹れる所作も。
それらはすべて、自分を整えるための時間。

ただ長く生きるのではなく、穏やかで、芯のある暮らしを。
canosa
は、日々の食卓にそっと寄り添う道具をご紹介しています。

→ 心と身体を整える道具たちを見る:canosaオンラインショップ